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星に憧れる大地の精霊の物語





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以下 今回アップしたイラストの小話

星に憧れる大地の精霊の物語


大地を見守る精霊は、
夜空の星に恋をした



それはある夜のこと

まだ若い精霊は、一度夜の世界を見てみたいと住処から飛び出した
前も後ろも墨を流したような真っ暗闇
目を開けているのに何も見えない
毎日見ていた昼間の世界とはまるで別世界のようだった
木々は妖しくゆらめき、風も冷たくじっとりとまとわりついてくる
小鳥たちのさえずりもなく、虫や獣の息遣いが聞こえ、
いつも背後に何かがいるような不安感がつきまとう

「夜は恐ろしいところ」

精霊は仲間たちが言っていたことを思い出した

「この前夜に外にでた子は帰ってこなかったよ」
「ニンゲンや夜の化物に襲われてしまったんだわ…」
「他にも夜には恐ろしいものがたくさんあるらしい」

精霊は一気に恐ろしくなり、やっぱり住処へ帰ろうと振り返った。
しかし、自分の歩んだ道は暗闇で何も見えず、どこからどうここまで来たのか
まったくわからなくなってしまったのだった。
仲間たちの言葉がぐるぐると頭のなかをめぐり、その場にしばらくとどまっていた。

まだ若い精霊は、それほど力もなくここ一体を照らす力などなかった
夜の暗闇に引きづられ、気持ちもどんどん沈んでいくのに耐えられず、
精霊はふらふらと暗闇の中を移動しはじめた

あるところまで移動すると突然辺りが明るくなったことに気がついた
天を塞いでいた木々の葉がなくなり、開けたところに出ていたのだ

ここは昼間だと、ニンゲンの街や遠くの山がよく見え、
腫れている日は青空がとてもきれいな丘だったが
今は空も暗く、街には明かりがついていて、
太陽の代わりに白く光る丸いものが大地を照らし、
昼間とはまた違った景色が広がっていた。


明るくなったことで強気になった精霊は、辺りをしばらく探検していた
その途中、チカチカと光るものを目の端で捉えた
ハッと見上げると黒の布にたくさんの宝石を散りばめたかのような星空が広がっていた

「こんな姿の空は初めて見た」

無数の星がチカチカときらめいて、
その中でもひときわ大きな星がキラと1度光った

「!」

精霊には、その星がまるで自分に向かって光っているかのように見え、
思わずその星に向かって手を振ってみた
すると、手を振り返しているかのように、キラ キラと光った

このやりとりから、決して交わることのない正反対のふたつのもの、
空の星に憧れる大地の精霊の物語が始まったのだった



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Category : お話
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